エッセイ 「パチンコ四方山」

                                半明和夫さん

  ・昔のチューリップが咲くのはある程度の信用できる確率であった。その為、いかに球をうまく打ち込むかが打ち手の腕前であった。釘師と打ち手との勝負であった。また、裏側のお姉さんにパチンコ台の傾き加減を調整してもらうのも打ち手にとって楽しい技術であった。

・現在はパチンコ台との勝負ではなく、コンピューターとの勝負である。パチンコ玉の静電気防止用にと炭素繊維の売り込みに行ったことがあるが、コンピューター室では、パチンコ種類ごと、列ごと、店全体等の収支が表示されている。そして、台毎にヒィーバー確率が制御できそうであった。毎日の店の収支を調整出来そうであった。一度設置すると確率調整してはいけない事になっているようだがどうだかわからない。京都市内のパチンコ店が一度取り締まりに捕まったことを記憶している。

・相手がコンピューターでも、店員さんが調整している限り、打ち手としてはまた挑戦意欲が湧いてくるものだ。自分がコンピューター担当者ならばどうするかと作戦を考えるのもまた楽しいものだ。朝一番はあちこちで少しずつフィーバーさせて、お客さんに期待を持たせる。あまり大あたりすると、収支が悪くなってしまって取り戻せなくなる。昼頃にはところどころで大当たりを見せて帰らないように足止めする。また、夕方には買い物客や仕事帰りの客を狙ってあたり台を増やす。

・あたり台は通路入り口付近に設定し、入ってきたお客さんに良く見えるようにする。二台、三台と並べては出さない。同じ台は二日間出して三日間抑える。全く出なかった台が今日もは出るとは限らないのだ。これによって毎日朝早くからくるお客さんを優遇し、歓迎してお客さんの確保に努める。毎朝のリハビリゴルフとパチンコは午後二時までと決めているが、リハビリゴルフしながら今日は何時頃からどの付近の台にするかを作戦立てている。また楽しいものだ。

・作戦が常に当たるわけはないが、時たま当たる。そして私の「落穂拾い作戦」で貯玉を増やすことがある。機種により確率六十分の一とか、百六十分の一とか、三百三十九分の一とか色々あるがあまり信用しすぎると失敗する。千回以上でもフィーバーしない台もある。どこで勝負するかではなく、何処で辞めるかが長い目で見た勝敗のカギである。私の場合は午後二時までか、貯玉一万五千円分減ると終わりとしている。パチンコの後で夕食と明朝の弁当を買って帰るのだが、時々午後二時まで持たなくて、夜中に作った古い弁当を買わざるを得ないときもある。時たま「店長呼べ!!!」と声をあげる時もあるが無駄なことである。

・パチンコ店内は常にテレビ監視している。時々「夕食を買うお金も無くなったので千円貸して」と言うおばちゃん、「タバコ一本くれ」と言うおじいちゃんが寄ってくることがある。そんな時には間髪を入れずに店員さんが来て「ダメ、ダメ」と言う。常連客らしいが惨めなものである。私の場合はタバコの灰でパチンコ台の前を汚すとお姉ちゃんがいつの間にか布巾を持って来る。また、眠くなり体が右に偏っていくと右隣の人の邪魔になるので起こしに来てくれる。寝てしまう時もたまにはあるが。常連客だけに常に監視されているようだ。

・何故か月曜日と木曜日はサービスが悪い。金曜日は土曜日、日曜日のお客さん確保のためか少しサービスが良いように思われる。新台入れ替えの前日はサービスが低下する。少々悪くても新台入れ替えすれば期待して翌日にはお客さんが来るからだろうか??。毎月十五日から二十五日頃はサービスが低下する。年金や給料が入ってお客さんの気が大きくなり、少々負けても資金投入するからだろうか。ちょっとひどいのではと思う。

・パチンコ店と言えどパチンコ業での儲けを考えているのではなさそうである。スーパーの駐車場にパチンコ店を開業した。今もお客さんは少ない。噂では、新名神建設予定ルートと考えて、保証金目当てで仮店舗位のつもりで開業したらしい。しかし、ルート変更で保証金はなしとなったらしい。パチンコ店の建て替え計画で旧店舗を壊して整地までしたのに、近くに「幼稚園建設計画」と言われて建て替え工事がストップしたままの家具団地店もある。もちろん幼稚園の建設なんかする様子もなく、近くのパチンコ店の営業妨害・客取作戦に過ぎないのだが。パチンコファンの事を考えて欲しいものだ。最近は特にお年寄り夫婦で来られる人達が多い。夫婦の楽しみなのだと思われる。

・最近のパチンコ店も大型チェーン店に集約され、小口店はなくなりつつあるような気がする。そして、大型チェーン店はほとんどが外国資本らしい。「お前はミサイル実験費用を供出しているのだよ」と友によく言われる。真偽は別として、何から何まで外国資本とは残念だ。経済原理かも知れないが。営業妨害にしてもコンピューターによる確率調整にしても資金の違法な海外送金にしても警察の監視下にある。パソコン・スロット業界には大遊協(大阪府遊戯業協同組合)の自主管理もされているはずである。しかし、大阪府警で監視役をしていたゴルフ友達が今は大遊協に天下りしている事を考えるとあまり当てにはできない事なのかもしれない。

・早く涼しくなってリハビリゴルフ一本になりたいものだ。それにしても、もっともっと文化的な事を書きたいものだ。

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                                       2017.07.14